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人材業界の「中の人」が語る、人材・派遣・就職・転職バナシ

人材業界・派遣業界や転職について、仕事や転職が上手くいかない方に向けて語っています。

仕事や就職・転職が上手くいかない時に読みたい、おすすめ本

最近読んだ本で「あぁ、これを就職活動中に読んでいたら自分も何か変わっていたかもしれないな」と感じたものがあったので今回はご紹介したいと思います。

 

柚木麻子「3時のアッコちゃん」の第4話、「梅田駅アンダーグランウンド」。

大阪在住の人と東京在住の人が読むのではだいぶ感想も変わってくるかもしれませんが、東京っ子の私にとっては、主人公の若林佐江がまるで自分のように思えてしかたありませんでした。「受ける企業が変わるたびに、自分の「情熱」の矛先がころころ変わる虚しさ」にドキッとし、嘘だろ?と思ったのが佐江のプロフィール!

 

「趣味は読書とお菓子作り、英米文学科卒業見込、TOEIC535点、簿記検定2級取得。」8割私と一緒。柚木さん・・・私の履歴書見たのかい?!という勢いです。

 

ここからはネタバレになってしまうので、完読したのみ読み進めて頂きたい(どうしても気になる方は、色付けされた文章だけ読んでね)ですが、梅田駅で迷子になってしまい面接に遅刻して門前払いされるも、自分と同じ企業に面接へ行くであろう女の子をその企業へ案内してあげるという「自称・お世話好き」を地でいく佐江。それまでの珍行動を、大手お笑い事務所の人に見られスカウトされてしまうというまさかなラスト。

でも柚木作品はそれだけでは終わらない。むしろここから。

「一つの席をめぐって、争うのが就活だと思っていた。そのためには、自分を殺したり、誰かを出し抜くことがあっても仕方ないと思っていた。目先のことに気を取られてばかりで、自分が選ぶべき椅子の大きさや色形についてちゃんと考えたことがなかったと気付く。(中略)条件を絞ることと、甘えは違う。自分を知り冷静に見極めることだ。」

 

もはや柚木さんからの就活アドバイスですよね?仕事がしっくりこないな、就活や転職がうまくいかないという人ほど響く言葉だと思います。


柚木作品の「私にふさわしいホテル」も、私も頑張ろうって思える作品です。小説家をめざす主人公加代子が、無名小説家から売れっ子小説家になるところまでを抱腹絶倒な内容で描かれています。それでいて、「そうか、夢のためにはどんなことでもしなくちゃ!という加代子並みの熱意が必要なんだな」と気づかせてくれる作品です。(「アッコちゃん」シリーズも近いものがあるのだけれど)

 

そのへんのハウツー本より、よっぽど自分を見つめなおす気になれる作品達です。