元人材業界「中の人」が語る派遣・就職・転職バナシ

人材・派遣・転職について、仕事や転職が上手くいかない方に向けて語っています。

友人や同僚から「転職したい」という相談された時、一番やってはいけないことがあるのを知っていましたか?

 

今回はこんなお悩みに答えてみました。

 

Q:よく友達や職場の同僚から転職の相談をされます。
色々アドバイスするのですが、いつも相手はしっくり
きていない様子。
こちらもせっかくアドバイスしたのに、イヤな気持ちに
なります。どうしたらよいでしょう?

(東京都:K子)

 

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◆転職したい人にアドバイスしても響かないのはナゼ?

「あー。仕事やめたい」
「今の仕事、マジつらくてー」

こんな話を友人、同僚、はたまた家族から
聞かさせた事、一度はあるのではないでしょうか。
聞いている側は
「こうしたらいいんじゃない?」
ハローワークに行ってみたら?」
なんてアドバイスしてみるものの、
どうも響かない…と感じていませんか?

そう。

響いてないのです。

なぜなんでしょう?

 

◆「転職したい」=相談されている、と
そもそも誤解していませんか?



「紹介会社、こんなところあるよ」

「ハロワならここがおすすめ」
「知り合いのコンサルタント、紹介しようか」

など一生懸命伝えたって無駄なのです。
彼、彼女たちは相談したいのではなく

愚痴りたいだけなのです。


そもそも「アドバイスしてあげよう」と
いう心意気、時には無意識にしていることも
あると思います…。がNG行為!

なので、話を聴く側の人間が一番やるとよいこと

(話す側が求めていること)は、
「じっくり話を聞いてあげること」

のみだと思うのです。

 

本当に転職したい、っていうか…しよう!
そう思ったら、その人たちは

有無をいわさず動き出します。
動かないのに愚痴るのはなぜか。

まだその時期ではない。
決心が固まらない。
口では言うものの、行動は付いてこない。

こういった理由が多いと思います。


「転職したい」「仕事やめたい」と
数回言ったからと言って本当に辞めていたら
身が持ちません。
(もちろんなかには常に有言実行。
辞めたいと言ったら即辞めるという人もいるとは
思いますが)

愚痴でもやはり言霊はあって、
自信のない自分を愚痴で奮い立たせている
効果もあるのだろうと私個人は考えます。


ですので、「転職したい」「仕事辞めたい」
と言われると、人はともすれば「相談されている」
ような気になってしまうことも多いでしょうが、
そもそも相手は相談しているわけではないのです。
話を聞いてもらいたいだけ。

これをよくインプットしておくといいのでは

ないでしょうか。

 

 

◆「転職したい」という人にかけるべき言葉

ですので、話を聞く側の人間がすべきなのは、
アドバイスではなくヒアリング、そして

相手の愚痴を受け止める心の器です。

「そうだね」
「それはつらかったね」
「それは辞めたくなるよね」

相槌を打つのがつらかったら
「仕事辞めたいんだー」
→「仕事辞めたいんだね」

「もうあの上司、最悪」
→「その上司、最悪なんだ?」
と繰り返してあげるだけでも
相手にとってはとても心地よいはずですので、

ぜひ試してください。

これは仕事の愚痴に限らず、
恋愛の愚痴、育児の愚痴、介護の愚痴

などにも応用できます。

 

 

◆相手から「何で分かってくれないの!」
がなくなります

よく「相手を変えようとするな。
自分が変わる方が早い」
というような言葉を聞くと思います。
アドバイス=相手を変えようとしている、
ということなのです。

ぜひ、「アドバイスしてあげよう」ではなく
「相手の愚痴を受け止めてあげよう」と思って

話を聞いてみてください。

これまでは、「なんでわかってくれないの!」なんて

時には喧嘩になっていた状況が激変すると思います。

 

◆本当にアドバイスすべき時はいつなのか?

これまでの話をまとめると、

「転職したい」=相談しているわけではない、
という話でした。

 

では本当にアドバイスを求められている時は
いつなのでしょう。

それは具体的に
「知り合いのコンサルタント、紹介して?」
「◎◎会社って評判どう?」

「来週あたり、上司に退職申請してもいいかな?」

と聞かれた時です。

 

ここをしっかりジャッジしてから回答すると、

「せっかく一生懸命アドバイスしてやったのに!」
なんて事が起こらなくなります。

ぜひお試しくださいね。