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職場でのセクハラ体験を通して考える。働く女性の賢い身の守り方

この記事を書く前に、念のため
「セクハラとは?」と検索をかけてみた。

セクハラ」とは セクシュアルハラスメントの略で、
「職場において、労働者の意に反する性的な言動が行われ、
それを拒否するなどの対応により解雇、降格、減給などの
不利益を受けること」又は
「性的な言動が行われることで
職場の環境が不快なものとなったため、
労働者の能力の発揮に悪影響が生じること」をいいます。
(参照:kokoro.mhlw.go.jp/sexual-harassment/)

 

次に、私が実際に体験した過去の実例を挙げてみたい。


実例1◆おじちゃま上司から職場公認セクハラ

とあるベンチャー企業では、
直属の上司が小太りの、
もはやおじいさんに近いおじちゃまだった。
そのおじちゃまは、
飲み会の終わりに
私をハグすることは何度かあった。
みんなの前のハグって非常にグレーである。
海外であれば挨拶の印だし。職場のみんなの前だし。
しかもそのおじちゃま、
清潔感も標準レベル、かといって
エロい雰囲気などもないので
「挨拶ハグなのか?」としかたなく
受け入れていた。

しかし、私が退職を告げた後の飲み会だった。
飲みの場で管を巻かれたのだが、
内容をよくよく聞くと
「俺は妻を愛しているが〇〇(私)のことも抱ける」
的な内容だった。
「あれ?もしかしてこの人、
私にそういう感情抱いている上での
ハグだったのか?」と酔いが冷めていった経験がある。

最後には、おじちゃまのおおきいお腹に
ぎゅーーっと押し付けられる熱いハグをされた。
社長や他のメンバーの面前だったが
誰も止めてくれなかったし、
私も受け入れるしかなかった。

そもそも「抱ける」発言がセクハラか?


実例2信頼している上司からのセクハラ行動

なかなか信頼できる上司に巡り合えることはなかったが、
過去1人だけ非常に信頼している上司がいた。
常に私のやりたいように仕事をやらせてくれた。
具合が悪そうにしていたら心配してくれた。

ただし、おや?と思うことはいくつかあった。

 

(実例2-1) 
会社から帰宅したら上司から連絡がきた。
「今、会社の近くで飲んでいるのだが出てこれませんか?」
しかも特に何か重要な用事があるわけでもない様子。
なんとなく身の危険を感じて私が断ると
「そういうかんじか」と慮った様子だった。
ちなみに後輩の10代の子は、
一目散に上司のもとに飛んでいき、
それは喜ばれたそうな。



当時は尊敬していたので、

(実例2-2)

「上司として尊敬しています。
上司として、人として好きです」と
伝えていた。
これを読んでいる女性に伝えたいのは、
「上司として」「人として」
と付けても「好きです」という言葉は

男を勘違いさせるということである。

 


この発言をする以前から、
営業同行後に食事パターンが多発していたが、
ある時、1軒目食事のあと
「カラオケいきませんか?」と言われた。
2人きりである。2人きりで個室は身の危険を感じ、
「カラオケはちょっと…」
と断ると2軒目も居酒屋となった。
飲んでいると、上司が
私の脇腹をつついてきたのである。
エストに自信がない私は
「は?何してんねん?」とムカついたが、
一応「やめてください!」とちょっと怒った。
ぶちぎれたかったが、
明日も一緒に仕事をする人にそこまで言えない。


ここで怒らなかったら、
上司はさらに迫ってきていたと思う。
その後、
「〇〇さんは頭をナデナデしたくなるんですよー」と
言ってきた。え、ちょっと待て??と思う私。
終電がなくなってしまい、
タクシーで送ってもらうことになった。
今思えば、終電前に帰るべきだった。
タクシーの中で頭なでなでをされて
フリーズしてしまった。


もし頭を撫でられてうれしそうにしたら、
私はタクシーでしかるべきところに
連れて行かれたのだろう。
そして、カラオケに行っていたら
もっと危険レベルの高いことを
されていた可能性は大いにある。

職場の上司とお酒を酌み交わすのは、
歓送迎会などもあるので
しかたないかもしれないが、
2人きりのカラオケは必要性が
ほぼ感じられない。
(打ち合わせや仕事以外)
密室は危険!これは働く女性なら脳に刻んでおきたい。
そしてよく考えれば、タクシーも密室だった。迂闊。

どんなにジェントルマンそうな男性でも
豹変するから気を付けなければいけないと
気付いた実例でもある。

よく「いやだったら断ればいい」と言うが、
やめて!と突飛ばしたり
ブチ切れてしまったら、
翌日から確実に働きづらくなる…。
先々の事を考えて、
我慢してしまう女性は非常に多いと思う。
はっきりと拒絶し、
セクハラだと訴えれば仕事を失う危険性もある。
転職したって、
セクハラのない職場で働ける可能性は未知数だ。


私なりに気を付けている
セクハラ予防策を挙げてみることにする。

1:露出がある恰好は避ける

鎖骨が見えていたり、
膝が出ているスカートくらいだったら
「これはおしゃれだし」
と思うかもしれないが、少しでも肌が
出ていればセクハラする可能性のある上司からは
「隙があるオンナだ」と
認定され、「だったらいいか」
と思われしまうことだってある。
おしゃれをしてはいけないわけではないが、
相手に応じてシャツのボタンを

しっかりとめる、
スカートの上に膝掛けを掛けるなど
対処するとよいかと思う。

相手をよく読み、
それに応じたおしゃれをする女性こそ
本当におしゃれだと
私は思う。


2:2人きりで密室に行かない

セクハラ対策として重要なのは
「隙を与えない」ことだと考える。
密室は他人の目がない分、
男性側も気が緩みがち。
2人きりで、と書いたが、
3人、4人だったとしても女性1人はNG!
「1人だと淋しいから
もう1人女性を呼びましょう」と言おう。


信頼している上司でさえ豹変したり、
相手の出方次第でさらなる
セクハラができるか考えるような人もいるので、
安心してはいけない。

 

3:相手に勘違いさせない
男性は勘違いしやすい生き物である。
笑顔で接していると仕事はしやすくなるが、
時に勘違いさせてしまうこともあるから、
ニコニコし過ぎるのも考え物だと私は思う。
普段ニコニコしていても、怒る時は怖いよ!!!
というのもさりげなく
仕事を通じて見せておくといいと思う。

四六時中ニコニコしているのではなく、
喜怒哀楽が激しい女性だと
演じておくのがいいのかもしれない。

そして「好き」と「♡マーク」は勘違いのもと!
絶対やめよう。

 

 

仕事を円滑に進めるため、
また職場の人間関係を維持するため、
「それセクハラです!」
「やめてください!」と声を上げることは

なかなか難しい。
だからこそ隙を与えないなど、
日頃から気を付けて
おくことが大事なのではないかと思う。

セクハラ以外にも
マタハラ(マタニティハラスメント)、
アカハラアカデミックハラスメント
などいろいろなハラスメントが
昨今増えていることから考えても、
人と人が関り合う場所では
どうしてもハラスメントは
生まれてしまうものなのではないかと思う。
つまりセクハラが根絶される可能性は限りなく少ない。
だからこそ、自分の身を自分で守ろうとする
意識をまず持つことが、
現代の女性にとっては
最も必要なことなのではないかと思う。