元人材業界「中の人」が語る派遣・就職・転職バナシ

人材・派遣・転職について、仕事や転職が上手くいかない方に向けて語っています。

脱・副業!仕事を辞める、手放すことで得られるメリット


私自身、この数年で仕事を1つ減らし、2つ減らし。
最後に小さな仕事1つ(元々副業だったもの)
が残っている状態でした。
その状態で昨年末にかけて、私の周りでなぜか
「手放す」というキーワードを目にする機会がとても
多かったのです。

「手放す」?
今の自分にはない選択肢でした。

「今、この小さな仕事1つ手放してしまったら…」
そう考えると、少しの恐怖を感じたのです。
でも。だからこそ。逆に辞めてみたらどうなるんだろう?!
ということでチャレンジしてみました!
「仕事を全て手放すとどうなるのか?」
実体験に基づいて綴ってみたいと思います。


①断捨離できた
これまでは少しでも時間があれば仕事に当ててきました。
HDD録画は「いつか見よう」と貯めっぱなし。
その「いつか」が、仕事を手放すことでようやくやって
きたのです。貯めていたものを実際見てみると、どれも
これもあまりにも面白くなくて驚きました。
「貯めている」ことに満足していたんだなぁと。

また、たまたま図書館で「1分で片付けられる掃除本」という
本を借りたこともあるのですが、ずっと手付かずだった場所を
片付ける時間ができました。結果、スッキリ!



②自分の体調に目を向けることができた
今までずっとできなかった「漢方」の相談をしに、
漢方ブティックに行くことができました。
オススメしてもらった漢方を飲んで数日すると、
体調が激変!酷い疲れが回復しました。
疲れが取れるとモチベーションも上がって、
「やりたい」と思っていた細々したことに
手をつけることができたのです。

 

 

③NOと言える勇気がついた
実は「辞めた最後の小さな仕事」というのは
「辞めた」わけではなくとりあえず「休止」
させてもらっています。
時間があればやりたい仕事ではありますが、
今はちょっと…という気分だけどずっと無理して
続けてきていました。やりはじめればそれなりに
楽しいのですが、この先数か月も、ほとんど仕事
できそうな見込みがないので思い切ってお休みを
提案させてもらいました。
(言うときにはかなり勇気が言ったのですが、
伝えてみると意外とあっさり。)

 

④子どもとの時間が増え、得られるものも大きかった
当たり前ですが、仕事時間が減ったので
子どもと過ごす時間が微増しました。
お出かけスポットに行ってみたり、公園にぶらっと
出掛けたり。そこで得られたのは、子ども以上に私自身が
自然に癒されたということ!
れまでも根を詰めて仕事をすればするほど、
スランプになったり、退職を考えたりすることが
多かったので「もしかして私はがっつり仕事する
タイプではないのかも」という気付きも得ることが
できました。

 


私の場合、在宅ワークの小さな案件だったので、
止めても給与的にはそう変わらなったので痛みは
ほぼありませんでした。
副業は(仕事内容によってですが)
始めやすい反面、人によっては辞めづらいのでは
ないでしょうか。

ここ数年で副業ブームが最高値にきていますが、
その分疲れている人も多いのでは?
私のように一時的にでも「手放してみる」と
見えてくることもあるのではないかと思います。


「手放すことが怖い!」と思うこそチャンス。
手放した先の新しい景色、見てみませんか?

お仕事ドラマの観点からみる「獣になれない私たち」

今期、毎週楽しみにしているのが
「けもわた」or「けもなれ」。
ガッキーこと新垣結衣さんと、
とびきりのだめんずを演じる田中圭さん、
毒舌が似合う松田龍平さん、
獣ポジションがこれまた似合う菊池凛子さん
などが出演されています。

ベースは恋愛ドラマだと思うのですが、
お仕事ドラマとしても比重が高いこの番組
ですので、仕事という観点で考察してみます。

 

 

◆「あきら」めがちな晶、
「うやむや」な京谷

常に笑顔、仕事は完璧、誰からも愛される。
それがガッキー演じる晶のキャラクターです。
稀にこういう人いますが、疲れるんだろうなぁ。
第1話だけ見ると「なぜ辞めないんだ?」
と思いますが2話を見ると、前職の上司の紹介
で入社した会社ということが分かります。

でも!前職の上司とは、年1回のバーベキュー
パーティーくらいでしかおそらく会わない仲
ですよね。尊敬していて公私共に仲良し、
というわけでもないんだから、晶が辞めたところ
でそこまで影響ないだろうと思います。

そもそも晶は「働くのは好き」そうですが、
仕事の中身はどうなんだろう?
前職も派遣社員で、現職も上司の紹介ですから
仕事内容に惚れこんだわけではなさそうです。
こういった点から見ても
「流れに逆らえない女」
₌交通量の多い道路を思い切って渡れない人、
なんだと思います。


残業を嫌がるシーンが何度も出てきますが、
じゃあ定時で帰れたら晶は何をするんだろう?
正社員になりたかった割に、残業と昇進を
嫌がるという謎。
特に趣味もなさそうだし。
見ていると、現状にイヤイヤ言ってるけど
実はやりたいこともない女が透けて見えて
きます。ガッキーが可愛すぎて気付きづらい
ですが。

恋愛に関しても、とにかく流れが壊せない。
彼氏の元カノが住み着いているなら、乗り込んで
直接対決とかしないタイプ。
元カノに新しい出会いを見つける、仕事を
見つけてあげるとかいう行動派でもない。
ただこの現状は嫌。
彼氏も彼氏なら
晶も晶なところもあるなぁと思うのです。
(ガッキーファンの方、すみません。
ガッキー批判ではありません)

 

また、ドラマ内では晶は
「仕事できるキャラ」として周りから
認定されていますが、本当に仕事できる
人なら自分が残業せずに仕事が周る仕組みや、
部下をやる気にさせる戦術が
あるはずなんですよね。
晶は
「あなた仕事できるから頑張って☆」
と祭り上げられているキャラ
なんですよね。
それを象徴するためにああいった
松任谷さんという存在があるのでしょう。


「晶」ってどういう経緯で名前を
つけたのか分からないですが、
私からみるといろんなことを
「あきら」めているように見えます。

ドラマのラストでは、晶に
仕事面でもやりがいを見つけてほしいなぁと
思ってこのドラマを見守っています。


ちなみに京谷はというと
「はないきょうや」、逆さまにすると
「きょうやはない」。
たしかに「京谷はない」わ~と思いますw
「きょうや」と繰り返し読んでいると
「うや」という響きが独特で。
まさにうやむやな男にぴったりだなと思います。

 

◆晶のお仕事ファッションについて

晶は社長に勝とうと「強い服」をチョイスしますが、
どうして「自分の好きな服」を着ないんだろう?
松任谷さんを見てごらんよ、と言いたくなります。
靴に関しては、一瞬、自分の「好き」を見つけられたのに
そこから「強い服」にシフトして行ってしまったのが
残念です。

「クリエイティブディレクター」的な役職に
昇進したなら、「クリエイティブだし」と
自分の権限を使ってもう少しくだけた格好したって
いいのになぁと思います。

 

 

◆仕事を探す気のない朱里
朱里はそもそも仕事を探す気がなく、
下手したらまだ京谷のことを諦めたくない。
ずっと京谷の家にいたってなにも変わらない
のに。一見、晶と対照的にみえますが
ある部分では晶とすごく似ている部分がある
人物だと思うのです。
(朱里って読み方変えれば「あかり」で、
「あきら」とちょっと似ています。)
例えば呉羽さんのブランドで働く、とか
すごく合いそう…。
朱里にもドラマラストまでには、やりたいこと
見つけて欲しいなぁと思います。

 

 


「獣になれない」とはつまり
「自分らしく生きられない」ということ
なんでしょうが、このドラマを見ていると
色んな意味で「自分らしく」って難しいなと
気付かされます。
表面上は、周囲に気遣い過ぎてできない
ように見えますが本当は、晶の心の中を
開いたってやりたいものは何も出てこない。
本能があふれ出てくるような「やりたいことがない」
から、獣にもなれないんじゃないかな?
と思います。


すごく結婚したいわけでもないし、
今の仕事を極めたいわけでもない。
なんとなく新しい恋はしたいけど、
相手はいない。

そんな状況を打破するには、
やはり傷ついたって失敗したって
動かないとはじまらないのかなぁと
思います。
こんなに色々と語ってきましたが、
これは晶を責めているわけではなく
自分自身にも当てはまるところあるなぁと
思っています。


それにしても、獣=本能で生きる
人間=本能で生きられない
ってなんだか悲しいです…。
本能で生きる獣ではなく、
本能で生きている人間になりたい
このドラマを見て思いました。

ぼんやり見ているとモヤモヤしてしまう
シーンが多いので、twitterなどで
他の人の感想など読むと
「あのシーンはこういう意味か!」
と分かり、見え方が全然違ってきて
面白いです。

そこからもう一歩踏み込んで、
「自分はさらにどう解釈する?」
とあれこれ考えてみるのも良し。

仕事で悩んでいる人にとっても、
起爆剤になるようなドラマでも
あるように思います。
色んな楽しみ方ができる良質な
ドラマは奥が深いですね。

 

 

※昨日作成した記事がなぜか2記事ずつ
作成されていたため、整理しました。
(システムエラーかと)
bollaさん、せっかく☆つけていただいたのに
すみません。私の記憶にはしっかりと
残しておきます。

 

自分の得意な「感覚」を軸に、会社選びをしよう!

先日、何気なく読んだ
「めんどくさい」がなくなる100の化学的な方法。

 

 

まず、感想としては…。
後半にかけて
「めんどくさいとかもう関係ないよね?」
と感じたのですが、読了された方どうですか?

例えば
「勉強する子の親はスマホをいじらない」とか
妖怪ウォッチでより多くの力を引き出す」とか。
【子どもの主体性を育む】という章なのですが、
めんどくさいがなくなる=主体性が伸びる、という
ことから派生して、なのかもしれませんが
「めんどくさい」に対して
間接的というか…。
読んでいてタメにはなるのですが、
100個挙げる過程で、だんだんとネタ切れして
しまったのかな?と感じました。


でもそのなかで、一番面白かったのが
「人間のタイプは3つに分けられる」
というものでした!



私達のもつ感覚は、視覚、聴覚、身体感覚
(嗅覚、触覚、味覚)の3タイプの分類できる
そうで。本に載っている簡単な判定テストを
行なうだけで自分がどのタイプかどうか
分かるのです。

①視覚が優位な「見た目重視」傾向
②聴覚が優位な「うんちく重視」傾向
③身体感覚が優位な「フィーリング重視」傾向

 

この3タイプ。
ちなみに私は圧倒的にフィーリング重視でした。
あまりの圧倒的な差に驚き…。

 

この結果は、今後の転職や仕事選びの際にも
とても役立つと思うのです。

例えば①視覚が優位な「見た目重視」傾向
の方なら…。
オフィス外観はもちろん、社内も綺麗な
ビルだと気持ちがアガるはず。
会社の所在地も、銀座や六本木など
イケてる街の方がきっといいのでは?
かっこよくて尊敬できる先輩がいたり、
会社で扱う商材がかわいい!等という
ことで働きたい、働きやすいという
気持ちにつながるのではないでしょうか。



②聴覚が優位な「うんちく重視」傾向
という方なら、自分のこだわりが生かせる
仕事だったり、会社の方針と自分の理論が
近しいと感じる場所だったりすると
働きやすいのではないかと思います。
社長と意気投合した、とか
上司と目指す考えが一緒だ、というような
会社でないと逆につらくなってしまうかも?

 


③身体感覚が優位な「フィーリング重視」傾向
の方は、どこがどう、と一言では言えないけれど
「なんとなくこの会社の雰囲気が好き」とか
「この同僚や上司とならやっていけそう」
とまさに体感して会社を決めることが
転職成功の秘訣かと思います。
「なぜこの会社にしたの?」と聞かれて
論理的に答えられなくてもいいんです。
自分の感覚でOKを出せる会社こそが
このタイプの人にとっての「いい会社」
なのだと思います。

 

 

「給料がいいから」
知名度があるから」
と自分の感覚を無視してしまうより、
自分の感覚に寄り添い、信じて
会社を決めてみるというのも
おすすめです。

特にこれまで自分の感覚をないがしろにして、
「世間体重視」で仕事や会社を決めてきた
方には。


本書内の判定テストはたったの15問
なのですぐできてしまいます。
転職に限らず、自分がどの感覚が優位なのか
知る事で、日常生活のいろんな場面で
役立つはずです。
例えばデートのお店選びなど、
今後私は全てフィーリングで選んで
いこう!今までも間違っていなかったんだ!と
自信が持てましたw

 

  • 単行本(ソフトカバー): 272ページ
  • 出版社: 大和書房 (2017/12/24)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4479796045
  • ISBN-13: 978-4479796046
  • 発売日: 2017/12/24

 

「コンビニ人間」から読み解くお仕事論

話題になってからだいぶ経ちましたが、
コンビニ人間」著:村田紗耶香 を
読みました。


まずは、あらすじを紹介します。

 


◆「コンビニ人間」あらすじ

主人公の古倉恵子は、物心ついて以来、
「治らない」自分に困り果てていた。
具体的には、小鳥が死んだら可哀想と思えず
「焼き鳥にしよう」と思う、
友達同士の喧嘩を止めるために暴力を使う、
怒る先生を止めるために先生を裸にするなど、
いわゆる「普通」が分からない。

大学生になり新規オープンしたコンビニで働き
はじめた恵子は、コンビニのマニュアル通りの
動きをすることにより「困り感」がなくなり
「世界の部品になることができた」と感じる。
恵子は18年間コンビニで働き続ける。

喋り方も服装も、同じコンビニで働く同僚
の真似をすることでなんとか体裁を保って
生きてきた。そんな折、「白羽」という男性が
新しくアルバイトとして入ってくる。
(以下、ネタバレあり)

恵子と同じく、世間のなかで上手く生きることが
できない白羽に恵子は共感し、書類上のみの
婚姻を提案、2人は奇妙な同居をはじめる。

世間一般的な生き方をすることで周りは安心
するかと思いきや、逆に「正社員になった方がいい」
「子どもはいつ?」と余計詮索される結果に。
正社員になるためにコンビニを辞めた恵子だったが、
コンビニという生活の主軸がなくなり、身なりも
生活習慣も基準を失っていた。

ようやく掴んだ派遣の面接に行く途中、立ち寄った
コンビニで恵子は自然とその店の商品配置替え、
フェイスアップなど勝手にやり出してしまう。
恵子は人間である以上に「コンビニ店員」である
ことに気付く。そして初めて自分を意味のある
生き物だと感じるのだった。



◆干渉されたくないはずなのに、
他人の目を気にして生きていませんか?

コンビニ経験者からすると、物語前半は
共感の嵐だと思います。小説を読んでいる、
というよりも、働いているときのことが
文章化されている、と言った方が
いいかもしれません。
さすが実際にコンビニ勤務されている作者
だけあります。

さて、中盤で面白いのは白浜の台詞。
以下、引用します。
皆が足並みを揃えていない駄目なんだ。
何で三十代半ばなのにバイトなのか。
何で一回も恋愛をしたことがないのか。
性行為の経験の有無まで平然と聞いてくる。
『ああ、風俗は数に入れないでくださいね』
なんてことまで、笑いながら言うんだ、あいつらは!
誰にも迷惑をかけていないのに、ただ、少数派と
いうだけで、皆が僕の人生を簡単に強姦する

 

「強姦」とは多少言い過ぎですが、
今の日本社会について問題提起している台詞
だと思います。
そして白羽は
「だから僕は結婚して、あいつらに文句を
言われない人生になりたいんだ
と言うのですが、対して恵子は
「え、自分の人生に干渉してくる人たちを
嫌っているのに、わざわざ、その人たちに
文句を言われないために生き方を選択
するんですか?と問います。


このセリフに私自身もハッとさせられました。
他人には干渉されたくないと思っている割りに、
他人の目を気にして生きているなと…。

 

 

◆仕事を続けることで生きがいになることもある

恵子は、作品内の台詞にもありますが、
普通の人間という皮をかぶって、そのマニュアル
通りに振る舞えばムラ(世間)を追い出させる
ことはないと思い、ンビニ店員を演じ続けて
います。

でも実際に辞めてみると、コンビニが生きがい
だったと気付きます。初めからコンビニが好きだった
からなのか、18年間ずっと働いてきたことで
コンビニが生きがいへと変化していったのかは
誰も分かりかねますが、この作品を通して

仕事を続けることでその仕事が生きがいに
なることもある

ということを私達に教えてくれます。

 

 

 

◆自分の仕事を過小評価しないで!
天職か迷ったら一度辞めてみるもよし

作品内ではコンビニの仕事=マニュアル通りの
仕事、という風に一見書かれていますが、
冒頭からの文章を読んでも分かる通り
実際はマニュアルだけではとても務めきれない
難易度の高い仕事です。

まだコンビニという形態が世の出た当初は
マニュアルだけでやり切れた部分もあるかも
しれませんが、最近では行う業務の量も多く、
例えばレジ対応、たばこ、フランクおでん肉まん、
宅急便、チケット発券、ネット支払い、
支払方法(クレジット、ICカードプリペイド
などを全て滞りなく対応しなければなりません。

たかがコンビニ、と思われがちですし
主人公恵子もそう思っているかもしれませんが、
世間で普通らしく振る舞えなかったとしても
「コンビニでしっかり働くことができる」
それだけで十分、社会人としての義務は
果たしており立派に社会を生きていると
私は思います。

 

自分の仕事となると当たり前すぎて、
「こんな仕事」と過小評価しがちですが、
それはどんな仕事でも、誰もが出来る
当たり前の仕事というものはない(例え
コンビニ店員でも)のです。

それでも、もしその仕事に疑問を感じれば
一度辞めて見るとそれが自分にとって天職か
どうかがはっきりわかるよ、ということを
この本を通じて私は作者からメッセージと
して受け取ったような気がします。

 

 

 


ハードカバーで150ページほど。
読書が極端に苦手でなければ、
サラッと読めてしまう一冊です。