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「共感依存」ともう一つの「距離」に気付いた日 ~「秒速5センチメートル」を夫婦で鑑賞してみえたもの~

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参照元http://i.yimg.jp/images/evt/5cm/kabegami1.jpg )


「君の名は」でおなじみ。新海監督の連作短編アニメーションです。

 

 

(ここからネタバレありです)

 

観終わって、夫が「どうして明里ちゃんはあんなメール一通で
別れたんだろう」などと意味不明(しっかり鑑賞した方はこの
意味不明度が分かると思います)なことを言い出すので、

 

「え?あのツインテールのメガネかけた女性は明里ちゃんじゃないよ。
別の女性だよ?」と言うと

 

「ふぇ、ふぉ??(え、そうなの?)」

 

と驚きのあまり人間らしからぬ声を発していました。
決して夫は寝ていたわけでなく、最初から最後まで見ていたそうなの
ですが・・・。



「明里ちゃんなんで突然結婚しちゃうんだろう?」
まだ夫は続けます。


「っていうか、雪の日会って以来、あの二人会ってないよね。
二章で『送り主のないメールを作るクセができた』とか言ってるし
連絡もとりあってないと思うよ」

と私が言うと

 

「ふえ、ふぉ、ふぁ、ふぉ????・・・( ゚Д゚)」。



 

 

 

この理解度の違い!
確かに私は、ラストが悲しい結末になることも知っていたし、
ドラマも倍速で見る方だし、読書も好きだから読解力も
あるほうかもしれないけど。


同じものを見てもここまで受け取り方が違うのだなと、
驚きと切なさと何ともいえない感情が入り混じる後味となりました。



私と夫はとにかく意見が食い違います。
それがとても不満というか、「分かってくれないなぁ」と
毎度感じていました。


でも同じものを観ても100言われて10分かる人、10言われて

1も理解できない人がこうして存在するだというのがありありと
目の前の事実として突き付けられました。

 

 

だから男女間でももちろんですし、人と人と間で考えが違うなんて

当たり前なんだと改めて納得できました。




生きていると、イヤな人、どうしてわかってくれないの?
と感じる
人、価値観が全く違う人。たくさん出会うと思います。
特に性別が違えば脳の作りも違いますし、

年齢が違えば生きていた時代も違います。

 

理解してもらおう、

理解してもらえて当たり前、

相手もきっとこう思っているに違いない。

 

こんな考えを持っているから苦しいわけで、
「共感してもらおう」なんて気持ち(タイトルでは端的に
「共感依存」としました)を持っていることが問題なのでは
ないかと自分自身で気づきました。

 

どうして分かってくれないの?
あの人、意味分からない!

なんて相手のせいにするのではなく、
そもそも「理解してもらえなくて当たり前」
「価値観が違って当たり前」
というスタート地点で誰かと生活したり、仕事をしたり、
恋愛したりすると、そう考える前後ではかなり違う結果が
出るのかなと感じたのでした。

 

新海作品は「距離」をテーマに用いていますが。

物質的な距離だけでなく、理解度にも距離は
あるのだと作品を通して気づくことができました。

 

 

 

***さいごに***

秒速5センチメートル」は切ない物語と言われがちです。
でも女性の立場からすると、「小学生からあんな大人になるまで
思い続けてもらえるなんてある種、幸せ!」と私は感じます。

対する夫はというと、
「お互い転勤族だったならまた近くに引っ越してこれる可能性あるん
じゃないの?」と言っていました。(確かに( ゚Д゚)0)