元人材業界「中の人」が語る派遣・就職・転職バナシ

人材・派遣・転職について、仕事や転職が上手くいかない方に向けて語っています。

知り合いからのお仕事紹介を受けるにあたって気を付けたいこと

 

人生で何度かは、知り合い・友人・元上司や部下から仕事の紹介をされる機会があるかもしれません。受けるべきか受けざるべきかはもちろんケースバイケースですが、「少なくともこういった場合は受けない方がいいかも」またその逆について書いてみたいと思います。

◆具体性のない転職話は危険
自分の事を信頼してくれたり、手腕を評価してくれて「一緒に仕事しない?」と言ってもらえたらつい嬉しくなってしまいます。でも転職の話に何か月後?何年後?場所や給料などの具体的な話がなく、ただ「一緒にやろうぜ!」だけならその話に頼り過ぎない方がいい場合が往々にしてあると私は思っています。

転職者側にも生活があるので何か月も何もせず待っているわけにはいきません。業務開始日、給料、会社規模など数字的なものがまだはっきりしていなくても、進捗を定期的に連絡してくれるならまだ望みがあると思います。一方で、ずっと音沙汰もなかったのに急に諸々決定して連絡が来ても、無理してその案件に自分を合わせる必要はありません。「NO」という勇気も時には必要です。


◆最低でも1度は直接会おう
オンラインや電話だけのやりとりは気軽ではありますが、実際に就業開始前に1度は直接会っておきたいものです。以前は優しい・信頼できる相手だったとしても、心変わりしてあなたを陥れよう、騙そうと思っている可能性もあります。1度直接会いたい、と申し出て断られるようならそれはあなたの事を大切に思っていない、蔑ろにしているとすら感じます。

特に相手に対して不安要素がある場合は、家族や別の知人など第三者を連れて行く事も一つの手です。また敢えて相手からは億劫な場所、自分としては行きやすい場所を面談場所として指定し、快く来てくれるかも判断材料となります。

 

◆親しい仲でも契約の書面化は必要
口約束だけの契約は曖昧なため危険です。思い違いが起こった時にトラブルの元です。親しいからこそ、改めて書面で契約内容を起こし、双方で確認しあいたいものです。
書面化してほしいと言えないような仲であるなら、それはもはや親しいとは言えません。

 

◆信頼し過ぎない
「あの人だから大丈夫」と信頼し過ぎない事です。紹介してくれた相手も騙されている場合もゼロではありません。相手との関係は良好でも、紹介された仕事内容は自分に合わないかもしれませんし。条件が良い仕事だとしても、客観的な視点、冷静になって判断したいものです。


◆良いご縁も永遠ではない

友人と働いたり、紹介してもらってご縁あり働く事になっても、自分も相手も環境も変化していきます。当時は良くても今になって疑問を感じることもあるでしょうし、新たにやりたいことが出てきたという場合もあるでしょう。「紹介してもらったから」と退職の意向を伝えづらいとは思いますが、紹介されたからと言って永遠に働かなければいけないわけではないはずです。


◆私が受けた紹介案件、断った紹介案件(体験談)
私自身、紹介された仕事を受けた事も断った事もあります。

依頼を断ったケース:
相手は同じ会社で別部署の年上の方でした。仕事中に軽く「こんな話があって」と言われていましたが、いつ・どこで・誰となど具体的な内容ではなかったので話半分で聞いていました。会社外でその方と会った事もなく、私が退職する時にも約束などはしていませんでした。退職してから連絡がなかったので別の仕事を見つけましたが、その後だいぶ経ってから連絡が来ました、が相変わらず具体性がない誘い方!「今、他の仕事をしています」と丁重にお断りさせてもらいました。

依頼を受けたケース:
相手は会社の直属の上司。互いに信頼していて、希望した仕事をさせてもらえる、仕事を評価してくれて給料を上げてくれる、そんな上司でした。頻繁に飲みに行き、プライベートの話もかなりするレベルの仲でした。会社を立ち上げるので手伝って欲しいと以前から言われていました。1~2年後になりそう、など進捗を定期的に報告して頂けるのでこちらとしても安心でした。何度も連絡を頂き、何度も話し合った末にお引き受けしました。断った依頼とは違って話の密度が全く違ったように思います。「不安な事はありませんか?」と聞いてくれた点も心強かったです。数年後、事情があって退職することとなりましたが、その後も連絡を頂いたりと円満な関係が続いています。


どなたかの参考になればと私自身の体験談も含め書いてみました。知り合いからの仕事紹介は悩みやすい転職だと思うので…。