元人材業界「中の人」が語る派遣・就職・転職バナシ

人材・派遣・転職について、仕事や転職が上手くいかない方に向けて語っています。

執着をやめたら見えてきた生き方働き方

 社会人になりたての当時。
「人並みに働かなければ」と思っていた。
着たくもないスーツを着て。
履きたくもないパンプスと、
「社会人としてそつのない」かばん。
好きでもないものに対して、
汗水垂らして得た給料から
それらのものに支出していた。
心の中では馬鹿らしいと思っていたけど、
他のものにお金を使う余裕も、興味すら
持つ余裕もなかった。


脱スーツだけが理由ではないけれど、オフィスカジュアルの職場で働くようになったら、今度は「派手過ぎず地味過ぎないおしゃれ」やら
「同僚との勝手なおしゃれバトル」が始まってしまい。当時は「同じ服をずっと着るなんてありえない」と思っていて、毎週ファッションビルに行って常に「新しい服」を探していた。
何のために働いているのか、よく分からなく
なっていた。 

お金はあればあるだけ使ってしまう。稼ぐことに執着するのをやめて「自分なりのペースでお金を稼ぐ」ことを意識してみたら、むしろ支出バランスが落ち着く結果となった。

 

社会人になったばかりの時、17時で帰れるとばかり思っていた会社は、仕事がなくても残業して当たり前。毎日12時間以上会社にいた。家族との食事を断らなければいけないのがとてもつらかった。いつも疲れていて、彼氏とのデートを隔週にしてくださいとお願いしていた。働けば働くほど、私の生きる楽しみが消えていった。

 

もし今20代に戻れるなら、週3、4日だけ働くとか、仕事を探しながら全国を回るとか、もっと自由に仕事と向き合っていきたい。当時は「綺麗な経歴でいること」「ちゃんと正社員であること」を維持しないといけない、と思っていた。

 

でも今、破茶滅茶な経歴でも何の問題もなく生きているし、当時より短い労働時間で稼ぐスキルを身につけられている。それは過去食いしばってきたからこそ身についた経験からなのかもしれないけれど。過去最大月収より稼げていなかったとしても、今の方が断然生きている心地がする。

 

側から見たら、ちゃんとした生き方ではないかもしれないけれど、他人に評価されても自分が苦しかったら意味ないし。これからも誰が何と言おうと心地の良い方へ!進んで行きたいのだ。